令和4年9月6日に厚労省から発信されました「介護保険最新情報 Vol.1096」「介護保険最新情報vol.1109」の内容を中心に
令和5年4月から本格稼働予定の「ケアプランデータ連携」について考えてみたいと思います。
「ケアプランデータ連携システム」で事業所間のデータをやり取りします。
現在、居宅サービス計画書や利用票、提供票などの情報共有は9割が紙で、そのうち7割がFAXでやり取りをされているというデータがあります。
その情報共有を「ケアプランデータ連携システム」では、居宅介護支援事業所と介護サービス事業所で使用している介護ソフトが異なっていてもデータのやり取りができるようになるという仕組みです。
それでは、具体的に図解でわかりやすく説明していきます。
「ケアプランデータ連携システム」を活用したらコスト削減できるの?
厚生労働省の試算によると、費用削減効果は、なんと年に約81万6千円とされています。
この試算では、費用の約74万4千円が人件費の削減による効果となっています。
人件費以外の効果としては、印刷費、郵送費、交通費、通信費(FAX)が削除できるとして年に約7万2千円の削減ができるという試算をされています。
どちらも介護事業所の規模などによっては違ってくる数字ではないかと思いますが、それにしても大きな効果が見られると思われます。
一方、ケアプランデータ連携システムを使用するには費用がかかります。
1事業所あたりのライセンス料金は年間21,000円(消費税込)となりました。
支払方法は国保連合会に請求する介護給付費からの差し引きが可能となっています。
「ケアプランデータ連携システム」の概要について
少し難しいお話しになりますが、「ケアプランデータ連携システム」は
「ケアプランデータ連携クライアント」と「ケアプランデータ連携基盤」で構成されます。
介護事業所で使用するのは「ケアプランデータ連携クライアント」部分です。
「ケアプランデータ連携クライアント」で送信されたデータは、インターネットを使用し
「ケアプランデータ連携基盤」に行き、基盤を通してデータのやり取りができるようになります。
「ケアプランデータ連携システム」に必要な環境のこと
「ケアプランデータ連携システム」について、述べてきましたが、必ず必要なものがあります。
①Windows10以降のOSのパソコン
②「ケアプラン標準仕様」に対応したデータの作成と取り込みができる介護ソフト
使用されている介護ソフトがある場合は、ケアプラン標準仕様に対応しているか確認をされた方がよさそうです。
③電子証明書
伝送通信ソフトで利用している電子証明書のことです。
介護の請求をCDで請求されている場合は、電子証明書が必要です。
電子証明書をお持ちでない場合は、無償で電子請求受付システムのWEBサイトからダウンロードできることになりました。
厚生労働省から出ている必要な環境としては以上なのですが、もう一つとても大切なものがあります。
それは「ケアプランデータ連携システム」の普及です。
ある事業所で「ケアプランデータ連携システム」を使用してデータをやり取りをしたくても、
送りたい事業所で「ケアプランデータ連携システム」を利用されていなかった場合、
データを送ることはできず、今まで通り、郵送かFAXをすることになります。
せっかく、費用を出して「ケアプランデータ連携システム」を導入しても、みんなが使っていないと効果が薄くなってしまいます。
まだまだ進む高齢化によって、人手不足が発生します。
その対策として業務効率化を図っていくことは不可欠になっていきます。
中には、事務の負担を感じられていない方もいらっしゃるかもしれません。
「ケアプラン標準仕様」に費用をかけたくないと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、「ケアプランデータ連携システム」を必要としている社会になっていることを理解し、みんなで「ケアプラン標準仕様」を
推進していく必要があるのではないでしょうか。
弊社のFlowersNEXTシリーズは、
公益社団法人 国民健康保険中央会で実施されたケアプランデータ連携システムのベンダー試験(データの取り込み、出力)に合格しています。
令和5年4月の本格稼働に向けて、バージョンアップをも実施し、より使いやすくなりました。
また、「ケアプランデータ連携クライアント」部分の自社製品もリリース予定です。
今後も介護のICT化が促進されていきます。
まだ、介護ソフトをご利用されていない事業所様、国保連合会へCDでデータを請求されている事業所様、
この機会に介護ソフトや伝送サービスを利用されてみませんか?
介護システム、伝送サービスについてのお問い合わせはこちらのお問い合わせフォームか、お電話(TEL:076-296-3330)で
お気軽にお問い合わせください。
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